特別講演1
2018年11月3日(土) 16:30-17:30
座長: 三上 浩司 (東京工科大学)
芦塚 慧祐 様
株式会社サイバーコネクトツー テクニカルアーティスト
3Dゲーム開発におけるアニメ表現の進化とその手法
アニメーション映画やテレビアニメの手法にはセルアニメーション表現が広く採用されている。
そしてその表現を3次元コンピュータグラフィックス上で再現する手段としてトゥーンレンダリングが開発された。
サイバーコネクトツーでは【超アニメ表現】、【原作再現】といったテーマのもと、トゥーンレンダリングを用いたアニメ表現のゲーム開発を長年行っている。中でも株式会社バンダイナムコエンターテインメントから発売された【超アニメ表現】で描く『NARUTO-ナルト- ナルティメット』シリーズは、全世界累計出荷本数1600万本を突破。約15年にわたりシリーズ16タイトルの開発を手がけてきたサイバーコネクトツーの開発代表作であり、今回の講演ではこのシリーズの開発事例をもとに、据え置きプラットフォームのゲームにおけるアニメ表現の進化と、アニメーション表現の手法や開発について具体的な紹介を行う。
特別講演2
2018年11月4日(日) 16:30 - 17:30
座長: 鶴田 直也 (東京工科大学)
佐藤 周平 様
株式会社ドワンゴ
流体の流れを画像のように編集する
画像の編集操作には便利なものがたくさんあります。例えば、画像の一部を切り取って張り付けるという操作は、多くの方が日ごろよく使うものです。研究レベルでも、ある画像の一部を別の画像に違和感なく合成する技術や、実写の画像を絵画風の画像に変換する技術など、様々な画像編集技術があります。これら画像編集の基本的な考え方と技術を取り入れ、講演者は流体の流れを後処理的に編集するという新しい方向性の技術をこの数年で提案し、より早く、より簡単に流体映像を作成するための方法を模索してきました。本講演では、最近のコンピュータグラフィックスにおける流体に関する研究の簡単な紹介も交えながら、SIGGRAPHやTOGに採択された研究も含め流体の流れの編集に関する講演者の研究についてお話いたします。
記念講演
2018年11月4日(日) 11:15-12:15
座長: 三上 浩司 (東京工科大学)
源田 悦夫 様
神戸芸術工科大学教授/九州大学名誉教授
コンテンツ創成教育における論理的思考能力と芸術的感性の涵養
美術系大学のコンピュータ支援による表現教育の多くは、ソフトの習得に依存したカリキュラムが提供され、依然として従来の感性の育成をベースとした教育が行われている。現在のサイバーフィジカルな社会においては、手続き的な(プロシージャル)な思考による造形支援教育がむしろ重要であり、論理的思考、デザイン的思考の醸成にもつながる。80年代より私が参画してきたデザイン教育を振り返るとともにSociety5.0社会における、コンテンツデザイン教育の役割について考える。